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=======================2005/1/ 20(木)

【バナナメール#142 】 人生は複雑にしてシンプル

目次:
【ごあいさつ】
【ネパール留学生の現実】
【モモ・パーティ】
【バナナ・リサイクルショップ?】
【時間の流れ】
【消える言葉】
【チャリティ・バザーお知らせ】

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【ごあいさつ】

降れば、どしゃぶり…。 はは。全然来ないかと思うと、突然どっと来たりするバナナメールです。

また、お騒がせしますが、お元気でしょうか。

前回、スマトラ沖津波災害について触れましたが、早速、寄付金集めのためのバザーのお知らせが届きました。1月22日(土)正午から、根津で。

もし、ご関心のある方がいらしゃれば、どうぞ。詳細は、このメールの最後で。

【ネパール留学生の現実】

カトマンズに住んでいた頃、時々、遊びがてら訪問していた日本語学校があります。そこのクラスから、昨年、4人の学生が語学留学生として来日をしました。みんな、それぞれ学校や生活に慣れたようです。ただし、日本の生活は、予想以上に大変。

学生たちからは、時々、電話がかかってきて様子を知らせてくれます。わが家に遊びに来ることがあると、ご飯を一緒に食べて、交通費とお小遣いをもたせます。でも、何もなしにお金を受け取るのはよくないだろうと、ちょっとした庭そうじとか、書棚の整理とか、なにかお手伝いのタネを考えます。

でも、彼らは学校とアルバイトで手いっぱい。たまの休日は、疲れを取るためにひたすら寝るだけ。なかなかうちまで遊びに来れません。その中の女子学生から電話があったので、私のほうからでかけよう、と、久しぶりに駒込のアパートまで行ってみました。

駅をおりて電話をしたけれど、ん?出ない。留守なのかなあ、予定が変わったのかな、と不安ながら、駅から10分ですので、とりあえず行ってみました。

いまどきの日本の学生なら住まないような、風呂なし、共同トイレの古い木造2階建てアパートです。以前行ったときは、狭い部屋に4人で折り重なるように暮らしていました。でも、その後、もう一部屋が確保できて、居住状況はよくなった、と聞いています。

1階の部屋をノックしてみましたが、返事がありません。し〜んとしているので、人の気配のする2階にいってみました。音楽の流れる部屋をとりあえず、ノック。「コォ〜?(だれ?)」とネパール語。

この部屋には、知らないネパール人が二人。私を見て、目をまんまるくしました。私は覚えていなかったのだけれど、そのうちの一人は、カトマンズの日本語学校で一度会ったことがあるらしい。最近、日本に来たのだそう。

「1階はどうも留守みたい」と私が言うと、「いますよ。寝てます」と私を連れて階下へ。途中、2階の別の部屋に知っている学生がいましたが、彼は、夕方から居酒屋のバイトに出かけるそう。もう一人は、外出中でした。

みんなが1階の部屋のドアをドンドン叩きましたが、全然反応なし。「寝させておきましょうよ」と私が言うと、「いいの、いいの、もう起きる頃だから」。どうやら、このアパートは、ネパール人ばかりみたいです。

やがて、中にいた二人は、ほんとにねむそうに起きてきました。この部屋は、窓はあるけど、すぐ外は、隣の家の壁なので、昼間でもまっくら。小さな電気ストーブだけが、あかあかと点いていました。

【モモ・パーティ】

いままで寝ていたマットレスが、そのまま座り場所になりました。私は勧められるままにマットレスの端っこに座りました。その部屋に5人ぐらい集まって、よもやま話。

ネパールのミルク紅茶をいただきながら、床に目をやると小さなゴキブリがゆっくり歩いていきました。

私は、みんなを近くのインド料理店へでも連れて行くつもりだったのですが、材料を用意しているからここで料理するといいます。部屋には、小さな流しとコンロ。そして冷蔵庫。

「休みの日はよくモモを作るのよ」といって、この部屋の住人たちは、押入れから料理道具をだしてきました。床にまな板を置いて、一人が野菜を切り、もう一人が粉を練ります。私の目の前、つまり、寝具の敷いてあるすぐ横でです。

「モモ」というのは、ネパールの蒸し餃子。本当は、肉汁のおいしい水牛の肉を使うのですが、日本では、鶏肉。ヒンズー教徒は、牛を食べません(水牛は、ネパールの人にとって牛ではない) 「豚肉を使えばいいのに?」でも、多くのネパール人は、豚肉はきらいです。

肉と野菜をこね、スパイスと唐辛子をちょっと入れると、なつかしいネパールの香りがただよってきました。おっと、気をつけて、ゴキブリが侵入しようとしているよ。

小麦もちょうどいい硬さに練りあがりました。手馴れた様子でひとつづつ皮を伸ばし、中身を入れて包んでいきます。私もいくつか作りました。形は、トップにひだを寄せて、ミニあんまんみたいに。男の子の方が上手です。

蒸し器は、ネパールから持参のアルミ製。なつかしい形。床に直接置いてモモを包みながら並べていきました。ここにもミニ・ゴキブリが何匹も入ってきました。ネパールの蒸し器は、穴がひとまわり大きいのです(鉛筆が通るぐらい)。

「ゴキちゃん、何とかしようよ」と私。でも、彼らが講じた策は、蒸し器の下にお皿を置くことでした。ま、少しはましになったかな。

蒸したてのほやほやをほおばり、食べ終わったらまた作って蒸す。作りながら食べるのがモモパーティーです。普通は、生トマトにスパイスきかせたトマト・アチャールをつけて食べるのですが、この日は、トマトケチャップで。うん、これもおいしかった。ケチャップにちょっとカレー粉を入れるといいかも。

実は、その日のお昼、ここに来る前に、都心の高層ビルの中で会合があり、私は高級中華料理を食べたのでした。でも、夕食の「ゴキちゃんモモ」のほうが、あたたかくて、心がこもっていて、おいしいように思いました。

次の日からまた、学校とアルバイト先の工場とを行き来する生活が待っています。賃金がいいので、女の子も深夜作業をしています。眠いのも当然。同年代の日本人の友達は、まだ一人もいないそうです。

「来てくださってありがとう。うれしかった」 日本語もかなり上達したようです。日本の大学をめざして、がんばってほしい。

【バナナ・リサイクルショップ?】

その部屋には、安アパートに似つかわしくない大型テレビと、新しいコンピュータがありました。壊れていたのを安くで買って修理して使っているとのこと。仲間の一人が、電気技術の持ち主で、洗濯機以外は、ほとんどなんでも直せるそうです(ネパールでは洗濯機を触ったことがない)。

これ、彼らのビジネスにできないかしら。日本では、修理費払うより買ったほうが安い、といわれて、どんどん捨てるけど、廃棄もお金がかかります。もったいないと思ったら、格安で修理に出しませんか。買い換える前に、ご一報ください! 

そうだ、次のバナナパーティは、モモ食べながら、電機製品のお医者さんショップというのは、どうですか。

そして、その次は、ロティとナンを焼いて、カレーパーティー。私、昨年末のネパール訪問で、ぷ〜っと膨らむチャパティの焼き方、できるようになったのよ。ようやくコツを伝授してもらったのです!

とりあえず、目の前の「雑用」を片付けたら、また、皆さんと一緒に遊びの企画を考えますね。

【時間の流れ】

書棚を整理していて、このバナナメールの前身である、エアメール版の「バナナ通信」のファイルが目にとまりました。

バナナくらぶ発祥の「バナナ通りの眺め」をベトナムからお送りし始めてから、ちょうど10年。自分で書いたものながら、思わず読みふけってしまいました。

当時のハノイの生活が突然リアルによみがえってきました。とくに、現地の人々の様子やその息遣いが聞こえてくるようで、めちゃ懐かしかったです。

いまでは町の様子もおそらくすっかり変わってしまったでしょうが、ベトナムの「こころ」は、そんなに変わっていないような気がします。

「ベトナムでの”幸せ”は、あいまいさに慣れること」と、私は書きました(1996年6月20日)。あれ、これって、「ネパール」に置き換えても通じるよ。

ベトナムとネパールは、私の心のなかで、たぶん、つながっているのでしょう。いずれも、接していると、ほっとしたり、改めてエネルギーが沸いてくるような気がするもの。

同じ日付で、「人生は複雑にしてシンプル」というタイトル」。人生のめぐり合わせについて書いたところがあります。

「まさか、と思う”どん底”にも、あとから振り返ると何らかの意味があるのでしょう。ジュディスと私は、よくそんなことを話します。人生には、意味がある、と」。

前回、ジュディスのことを書いたのですが、偶然、彼女の記述に出会うとは思わなかった。絶望の淵にいたベトナム女性を助けてから、ジュディスの人生が変わりました。

そのときは、彼女がなぜそこまでするのか十分には理解できていなかったけれど、いま、自分も、もしかしたら同じような方向に向かって歩いているのではないか、と思えてきました。不思議だけれど。

「ここに住んでいると、時間が突然かき消えたり、不意にワープしたりするような気がします」

時間についての表現がやたら多いのも、偶然でしょうか。ネパールでも、それは、しょっちゅう感じます。

【消える言葉】

ひとつショックだったのは、ベトナム語をほとんど忘れていること。バナナ通信の付録の「やさしいベトナム語」の内容は、えっ、まったくの目からうろこ。

「よしこのお勉強ペースに合わせて一緒に学ぶ涙なしのベトナム語」というふれこみですが、私、これを本当に勉強したんだろうか、というぐらい、内容は新鮮! しかも、めちゃおもしろい。 私は、天才だったのか(当時は)?!それとも、宇宙人が乗り移ってただけ? 

もしかして、ネパール語もじきにそうなる!?  これは、ヤバイ。忘れないうちに、よしこの「やさしいネパール語」を執筆しておくべきか。タイムマシンで届けてもらおう。

それにしても、よくもまあ、こんなにおびただしい量の読み物を送ったものです。当時からいままでご愛読いただいていたみなさまには、お読みいただいたこと本当に感謝いたします。ありがとうございす。

バナナメールのネパール版しかご存じない方には、分かりづらいことを言いますが、すみません。

いづれ、本にまとめますが、通してみたときに全体の構造がはっきりするかも。

【チャリティ・バザー】

デビッド・セインさんのところでチャリティ・パーティーがあります。 私は、1月22日(土)は、別用があって、もしかしたら参加できないかもしれませんが、皆様は、よかったらどうぞ。

実は、昨年、デビッドの会社は、新社屋に移転しました。2階以上を事務所・住居に使い、道路に面した1階を英会話教室にしました。そして、このスペースを、定期的にパーティやフリーマーケットのために開放しよう、ということになりました。

そして、バナナくらぶの催しをここでいかか、とお誘いがありました。そのうちしましょう。みなさまのアイデアの持ち寄り、歓迎です。

デビッドは、私といっしょにネパールに行ってから、ネパール大ファンになりました。いろいろネパールのことを考えてくれています。


【ご案内】  

スマトラ沖津波被災者のための慈善バザー

ご存知のように、先月26日にスマトラ沖で発生した地震のために巨大津波が南アジアをおそいました。犠牲者の数は18万人とも言われています。 被災したすべての国が貧しい国々で、世界各国からの援助を必要としています。

私たちも、以下のようにバザーを行い、全額寄付金とすることで、一助を担いたいと思います。 皆さんの暖かいご支援とご協力を、どうぞよろしくお願い申し上げます。

日時1月22日(土) 12時より     場所 〒113ー0031 東京都文京区根津 2−20−1 ABC ビル    (有限会社)エートゥーゼット(A to Z)1階        Tel: 03-5815- 4877 

地下鉄千代田線「根津」駅1番出口 徒歩1分(みずほ銀行の斜め向かい側)

地図  http://map.yahoo.co.jp/pl?nl=35.42.54.954&el=139.46.04.897

内容  家にある不用品、贈答品等を上記の場所まで持ってきて、各自、売り買いをしてください(恐れ入りますが、衣類はご遠慮ください)。

なお、当日は、お茶を飲みながら、ちょっとしたパーティーのようなものもしたいと思います。みなさんのご参加を心よりお待ちしています。

企画・主催 David Thayne & 小沢美智子


では、みなさま。 ごきげんよう。

よしこ

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Last-modified: 2006-11-21 (火) 00:38:35 (3990d)