よしこです。

昨年に続き、8月のネパールでちいさな<A HREF="http://www.bananaclub.org/NEPAL/sub1camp.htm">ピースキャンプ</A>「ぷち・ぴ〜きゃん」を行い、日ごとの ご報告をお送りしてきましたが、いよいよ最後に近づいてきました。

来たかった方も、これから来たい方も、そして、以前に来られた方も、メール上で ご一緒にネパールをお楽しみください。

若い方々には、広い世界を知っていただき、日本では出来ない経験をしてもらいたい。 大人になった方には、世の中を柔軟にとらえていただきたい、という私の願いです。

ネパールぴ〜きゃんは、いつでもスタンバイ。 来たくなったら、ふらりと来てくださって、結構です。

ただし、私は、たびたび日本にいたり、海外にいたりしますので、 私の在ネパールの予定を確かめてからおいでくださいね。

ぜひ、ネパールとネパールの人々を身近に感じてください。 この世界をつないでいるのは、けっきょくは、人なのですから。

以下、また長文ごめんなさい。 最終日一日前のご報告です。

 ↓  ↓ =======================2003/09/03 【バナナメール#116】ぷち・ぴ〜きゃん in Nepal  (11日目)

8月21日(木)

目次:: 【おみやげを買う】【アンジューの家へ】【絨毯工場村へ】 【出会い】 【絨毯製造の現実】 =======================

【おみやげを買う】

しんやくんたちの滞在も残り一日になりました。最後の日は、やっぱり買い物ですね。 「どこ行きたい? 何、買いたい?」 「とくにないけど、タメルをぶらぶらしていたい。」

やっぱりそういうことでしょう。タメル地区は、安いゲストハウスやホテル、レストラン、旅行社、商店が軒を連ね ていて、カトマンズ観光の中心地。世界中から若者がふらふらやってきて、なんとなく過ごすところでもあります。 でも、居住者としてはあんまり関心ない。二人はこの前から、音楽CDばっかり買っています。

若者のぶらぶらに付き合うこともないので、タメルで二人を下ろし、私は、別の場所へ自分の買い物に行きました。 ところが、ネパール式に意外と時間がかかりました。品選びや用事もさることながら、店主たちとよもやま話をしな くてはならない。場所は、ニュー・ロードという高級(?)商店街。ま、いってみれば、カトマンズの「銀座」(ほ んまかいな?)。

ついでだから、もう一軒立ち寄りたいけど、そうすると、二人をタメルで拾う約束の時間に間にあいそうにない。そ こで、運転手にメモを持たせて、迎えにやらせました。落ち合う場所は、前にも二人を案内し たことのあるニュー・ロードからダルバール広場へ入ったところの紅茶専門店。どうせ、最後にやっぱり欲しくなるお土産は、ネパール紅 茶でしょう。私は、安心して自分の買い物をしていました。

二人が着くころを見計らって買い物を終え、今頃きっと、あれこれ紅茶選びをしていることだろうと、インドラチョ ークから紅茶屋へ向かって雑踏の中を歩いていると、なんと、向こうからふらふらやってくるのは、しんやとさとる ではないか。 「紅茶屋って、どこですかあ?」 ぜんぜん反対の方向に歩いているよ、君たちは!

運転手は二人を降ろし、駐車場に向かったが、そのあと、彼らは紅茶屋をさがしてさまよっていたらしい。もしも、 私が反対側の歩道を歩いていたら、全然気がつかないまますれ違っていたかも。あなおそろし。

ともかく無事出会って、紅茶屋へ出向きました。いっぱい種類があるから、彼らは品選びに結構迷っていた。

【アンジューの家へ】

紅茶屋の次は、アンジューの家です。

しんやくんは、はじめのころ、「ネパール映画を見てみたい」と言っていたのですが、アンジューに相談したら、ネ パール映画も、インド映画も一本が3 時間と聞いて、ちょっと引いてしまった。おまけに、早く行って並んで切符を買っておかなくてはならないそうです。私も一度見てみたい気がするけど、やっぱり、解説者がつかないと無理でしょ う。たぶん、寝ちゃう。

最後の日の午後は、アンジューと映画でも、と思っていたのですが、二人は、「もう、いいです。」ネパール映画の 雰囲気をなんとなく見てみたかっただけらしい。 いずれにせよ、アンジューには最後に会っておこう、と家に立ち寄りました。

「明日、もう帰っちゃうの? ネパール映画も見ないで?」アンジューは、大きな目をくりくりさせました。

彼女は、19歳。さとるくんと同い年。でも、ふわーとして静かなさとるより、数段お姉さんです。きりっとしていて 、自分の意思をはっきり持っていて、ものすごく頭がいい。気配りもすごい。笑顔も素敵。現代っ子でありながら、 彼女の家系であるブラーマンとしての伝統と誇りをしっかり受け継いでいて、自分のアイデンティティにみじんも揺 らぎがない。ものおじしないし、どこへ出しても堂々としている。英語のコミュニケーション能力もたいしたもので す。将来は、MBAを取りたいとのこと。彼女ならやるでしょう。

彼女は、駐車場まで一緒に歩き、私たちの車を見送ってくれました。私の知っているネパールの若い人たちは、必ず 家から出て、道の途中まで訪問者を見送ってくれます。その距離が長いほど、ていねいなのかな。よくわからないけ ど。日本の現代っ子にはちょっと出来ないことですね。

アンジューとその家族とは、後日、テージュ祭(女性の日/8月30日)前夜に、彼女の家で踊りあかしました。 翌日、町は、赤いサリーを着た女性たちで埋め尽くされました。ほとんどの女性が年齢に関係なく赤いサリーで身を 飾って、参拝にでかけ、そのまま野外で踊ります。

【絨毯工場村へ】

せっかく今日は、運転手付きの車があるので、家に戻る途中、ちょっと寄り道をしました。かねてから注文していた ヘンプの絨毯を受け取りに、絨毯工場へ。

最近は、コンピュータで処理するから、どんな模様でも自由自在。でも、はじめてなので、慎重に小さなマットサイ ズのものを注文してみました。出来上がりまで約1 ヶ月。「できましたよ、」と、数日前に工場主から添付メールで写真と請求書を送ってきました。このあたりまでは、現代的なのですが。

従来、ネパールの絨毯というのは 、チベット系の人たちが編んだもので、ごわっとしたウールです。模様も中国っぽいものが多い。安いんだけど、今ひとつ魅力に欠けていました。とても、とてもペルシャ絨毯 の比ではない。実は、中近東で暮らしているとき、「ネパールの絨毯も買ってあげて、お願い」といわれて人助けのために小さなのを2 枚余分に買って、もてあましていたのです。

今でも、ネパールでは、同じような絨毯を売っています。さびれた店の前に埃かぶって並べてあるし、何枚も持ちあ るいて町で行商している人もいて、「ご苦労さん」という感じ。

でも、ヘンプという素材は珍しい。今、欧米では人気らしい。確かに、アースカラーで、自然素材で、ざらっとした 感触が、素足にいい。私の注文したものには、模様のところどころシルクも入れ込んでもらいました。作ってくれた のは、二十代の若い男の子。たまたま、その場にい合わせました。まあまあの出来。欲を言えばキリがないけど。今 度は、おそろいでもう少し大きなのを作ってもらうとしましょうか。デザインしだいで、魅力的にも、ダサくもなり そう。

ヘンプ素材はエコロジーの面で注目を浴びていますが、世界市場でそれなりの地位を占めるには、素朴さだけではな く、原材料の処理方法の新開発がいると思います。たとえば、ごく細い糸にして、絹の手触りのヘンプとか。同じ手 間暇かけるなら、みんながあっと驚く画期的なのがいい。製造技術にも、まだまだ改良の余地あり。仕上がりにムラ がある。色もそう。染色技術は奥が深いですからね。

工場の持ち主は、私が気に入るかどうか、とても気にしていました。取りに行きますと電話で伝えてあったので、み んなで、待ち構えていたようす。

【出会い】

なぜこの工場主を知っているかというと、飛行機の中で隣り合った人を通じて。その人は、絨毯の海外見本市に行く 途中で、イタリア語とドイツ語がぺらぺらのネパール人。イタリア留学して、それからドイツ人と結婚して、両方の 言葉は、「自然に」おぼえちゃったんだって。英語は、無理に「勉強」したので、本人にとっては、自然な言葉じゃ ないらしい。「英語で話すときは、なんか妙なんだ。人工的な自分がいる」と、流暢な英語で言うのも変なんだけど 。とにかくおしゃべりの嵐みたいな人でした。(やっぱりイタリア語向き?)

ヘンプの絨毯というのは、私の興味を引きました。スレンドラも、「ぜひネパールのすばらしい産業を紹介したい。 作っているところへ案内する」、と意気込んでいたのですが、なにしろ忙しい人で、ドイツの家族のところや、ニュ ーヨークやらと、いつも飛びまわっていて、実際にカトマンズで再会して、工場主に紹介してもらったのは、それか ら半年後。

【絨毯製造の現実】

支払いを済ませた後、近くの村工場に案内してもらって、絨毯を作っている現場を見ました。ウールの絨毯が中心。 たとえ粗めの編み目でも、時間のかかる手間ひま仕事です。たくさんの織り機が並び、それぞれに、何人もの人がへ ばりつくようにして作業しています。ラジオから音楽ががんがん鳴り、あまり集中力は出そうにない。

若人も年配者も、男も女もいます。床には、赤ちゃんや子供がいて、1 人のお母さんは、仕事の手を止めて母乳を与えていました。機織機の横に赤ちゃんが寝るための吊り下げバスケットもありました。ま、熟練の職人集団というより 、村人が総出で作業しているという感じ。おそらく、仕事の質にはばらつきがある。

あたりには、毛玉と埃が漂い、健康的とはいえない。工場というより、レンガとトタン屋根で作った資材置き場みた いなところ。外気は自由に行き来するし、風も埃も入ってくる。材料はその辺に置きっぱなし。当然汚れます。ネパ ール絨毯の薄汚れたような仕上がりの秘密(?)は、これか、と妙に納得。

せっかく手間暇かけるのだから、よいものを作って世界水準に育て上げてほしい。どうも、まだ農家の莚作りの延長 みたい。世界見本市に出品するぐらいだから、ここで作っているものがネパールの最高レベルなのでしょう。でも、 まだまだ。ああ、どうすればいいのでしょう。注文を出し続けて(文句言い続けて)、少しづつクオリティが高まる でしょうか。スレンドラ、あなたも分かっていると思うけれど、もっと、がんばってね。

すぐれたデザイナー、マネジメント、クオリティコントロール、マーケティング、なにもかも揃えなくては、ネパー ル産業は伸びていかない。直接管理できるカトマンズ市内の工場でも、このようにレベルは高くないのですから、山 村ではどんなことになっているのか。

おまけに、絨毯作りには、搾取が付きまとう。目の行き届かない村では、子供たちが強制労働させられている現実が ある。親たちが、学校に行かせるより、手っ取り早い現金収入として絨毯つくりに子供を駆出す。絨毯の細かい目一 つ一つに心がこもっているならともかく、子供たちの大事な人生の時間が失われていると知って、安い絨毯を喜んで 買えますか。

スレンドラたちは、絨毯ビジネスにかかわっているなかで、子供の労働搾取防止と取り組み、子供を学校に行かせる ための奨学金制度をつくっているそうです。

少しずつ改善されていって欲しいものです。

よしこ


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Last-modified: 2006-11-21 (火) 00:38:22 (3990d)